病理医を
めざす方へ

先輩たちの声

福井秀章先生 平成28年卒

病理に興味のある方へ・ない方も是非

医学生、研修医の皆さん。他大学出身の僕は学生時代にポリクリで病理診断科を回って興味を持ち、現在ひよっこ病理医(専攻医1年目)になりました。北大では、多岐にわたる症例を経験でき、熱心な指導医のもと充実した病理診断業務に携わっています。臨床科あってこその病理診断科は、患者さんの治療方針決定、つまりQOL向上の一翼を担い、カンファレンスなどで臨床に触れる機会を 失いません。また、市中病院への外勤では、疫学に沿った検体に慣れることができます。このように、北大のプログラムでは多様な経験を積みながら成長していくことができます。

何でも経験することの大事さ

病理診断科に興味を持った・進路を迷っている人に読んでもらいたいことを書きます。病理診断科では、生検・術材・迅速診断をその手を動かして行います。(例えば、自分で結腸癌に割を入れて、診断を行う、など。)皆さんにも経験があると思いますが、手を動かして学んだことは、よく覚えているものです。このように非常に実践的でありながら、要所を上の先生方に御指導頂き、基礎と応用を同時に学びながら、非常に手厚いプログラムに沿って専門医を目指すのが病理診断科の特徴だと思います。興味を持った人も迷ってる人も、是非、是非、是非、病理診断科にお越しください。待ってます!

若林健人先生 平成28年卒

ドクターオブドクターズ

僕が病理学について初めて知ったのは、高校生の時の北大オープンキャンパスでした。その時の案内で「病理医はドクターオブドクターズだ」と聞き、格好いいな、と思ったのがその後北大病理部に入局するきっかけとなりました。病理医は、直接患者さんに関わることは殆どありません。しかし、非常に幅広い分野で臨床に関与しており、まさに縁の下の力持ちとでもいうべき役割を担っています。当科でも毎週多くの科とカンファレンスを行っており、僕も少ないながらも何度か経験し、非常に勉強になりました。今後も臨床医の良き相談相手たるべく、北大病理部で日々勉強していきたいと思います。

臨床と基礎との架け橋

僕が初期研修後の進路を決めるときに、基礎分野を選び、臨床と完全に離れてしまうのは少し寂しいな、と思っていました。病理学は基礎としての一面もありながら、当科のような臨床診断を主として行っている面もあり、両者の「良いとこどり」ができる点がとても魅力的に思えました。多くの大学は基礎病理分野から講義が始まり、病理学は基礎分野であると思っている方もいるかと思います。しかしそれだけではなく、病理診断を通じて臨床に貢献し、まさに臨床との架け橋の役割も果たしています。北大病理部の良さに関しては諸先輩方の声を是非読んでほしいと思いますが、病理診断自体がとても面白く、また勉強しがいのある分野だと思います。これを読んでくださった皆さんが、病理医として一緒に働いてくれたら嬉しく思います。

大塚拓也先生 平成28年卒

病理診断の魅力

病理診断に一生を注いでも良いと思った理由は、顕微鏡を通して見える、Hematoxylin-Eosin(HE)染色の2色で表される不思議な模様を言語化し、臨床家や他の病理医と所見・診断を共有できるように文章化することに一朝一夕では真似できない専門性とやりがいを感じたことが最大の理由です。また、その過程でそれぞれの所見に病態が反映されていることを感じ、知的好奇心が満たされていくことにも魅力を感じています。

当科での研修をお勧めする理由は3つです

豊かな指導体制で、曜日毎に色々なオーベンから懇切丁寧なマンツーマン指導が受けられます。色々な指導医から様々な視点・考え方を学ぶことができることは、常に客観性・普遍性が求められる病理診断にとって良き経験になると思います。2点目は豊富な文献です。購読している論文雑誌は多岐に渡り、教科書も各分野の正書が揃っています。3点目は検討会です。当科では診断に難渋する難解症例を共有する“検討会”が毎日設けられています。稀な疾患を共有できることは勿論のこと、オーベンや同期・後輩のプレゼン術や質問・疑問を的確に言葉にする力を背中から学ぶことができる貴重な機会です。

土井和尚 平成27年卒

じっくり病理診断に取り組める環境を求めて

初期研修医の時に2か月間北大病理診断科で研修する機会をいただきました。その際に、松野教授をはじめスタッフの先生方からの指導体制がとても充実していること、そして何より先生方の人柄や科全体の雰囲気がとてもよいことを実感しました。また当院の症例は複雑で一筋縄ではいかない症例が多いことも症例検討会などを通じて感じられ、この環境であればじっくりと病理診断に取り組めると考えました。研究にも興味はありますが、まずは診断病理をしっかり身につけたいと考え、入局を決めました。

目の前の症例に真摯に向き合い、診断力を高めていく

現在は診断能力を向上すべく、日々診断に取り組んでいます。専攻医や研修医は必ず専門医と一緒に検鏡しながら、所見についてご指導いただける環境です。今は診断病理に対する熱い想いをもった先生方のもと、目の前の症例に真摯に向き合っていくことが大事だと感じています。今後の目標は、まずは一通りの病理診断ができるようになること、また興味のある分野を見つけていくことです。ゆくゆくは研究にも取り組むことで病理学における視野を広げ、診断力を高めていければと考えています。

中智昭先生 平成22年卒 「専門医取得について/学位取得について」

専門医取得について

私は卒後7年目の平成29年に病理専門医を取得しましたが、専門医研修を大学病院とその連携施設である市中病院で受けたことで、専門性の高い大学病院の症例と、比較的commonな市中病院の症例療法を経験することができ、専門医を受験するうえで大きなメリットになりました。指導医の先生方も教育熱心で、北海道大学病理専門研修プログラムでは、日々の診療において良質なトレーニングを受けられる環境が整っています。

学位取得について

病理研修とともに、大学院に入学し、各自のテーマで基礎研究を行うこともキャリア形成において重要です。現在当科では病理専門医取得後に学位取得を目指すのが一般的ですが、北海道大学病院病理診断科の研修プログラムでは、大学院と専門医研修の両立も可能となっています。私は病理研修と並行して大学院に所属し、病理診断をしながら平成28年に学位を取得しました。研究テーマは個人の興味や学位取得までの道のりを勘案して、総合的に決めてゆきます。希望に応じて、柔軟に対応できるプログラムとなっています。どんな些細なことでも結構です。ぜひ一度お問い合わせ下さい。

岡田宏美先生 平成19年卒

基礎講座で学んだ病理学

私は卒業後、2年間の初期研修を経てすぐに本学腫瘍病理学講座の大学院に進みました。院生時代はウエスタンブロットのバンドの太さに一喜一憂しながらも、実験の待ち時間に地方病院から送られてきた検体の組織診断をしたり、剖検要請がはいったりと、幅広い経験をさせていただきました。その中でも、実を結ばなかった研究(研究とも言えないような試行錯誤)の数々や、当時はやりたくなかった人の研究のお手伝いが自分の見識の土台になっているように思います。

病理診断科で病理専門医を取得

大学院を卒業後、病院の病理診断科で研修を始めて、一番驚いたことは指導医の先生方の臨床的知識の豊富さです。病理の先生がこれほど臨床診断の過程や治療方針について把握しているとは知りませんでした。病理診断科では臨床科の先生方が常に近くにいて、密な連携をとっていますから、臨床に即した、ひいては患者さんに寄り添った病理診断を学ぶことが可能なのだと思います。現在、私は病理専門医を取得して4年が経ちました。少しずつですが、指導医の先生方から教わったことを学生さんや研修医の先生に還元していきたいと思います。

高桑恵美 平成6年卒

小児病理医を目指して

ライフイベントに関わらず長く続けられる仕事ということで、基礎系の大学院に進むことを考えました。病理は基礎の教室ですが、最も臨床に近い分野と考えて、また、部活の先輩がいらしたこともあり病理を選びました。また、幼少のころから子供に関わる仕事をしたいと考えていたこともあり、小児科で臨床研修をしました。両方の専門医を取得し、最終的にどちらに進むか悩みましたが、小児病理という分野があることを知り、病理を選びました。内科と小児科が違うように、成人と小児では病理も大きく異なります。小児科での経験を生かしてゆければと考えています。

仕事と家庭のwin-winの関係

現在、2人の子どもの子育て中です。以前のようには時間がありませんので、仕事の締切りを確認し、優先順位をつけて取り組んでいます。病理医にもオンコールがありますが当直はなく、術中迅速診断や切り出し、カンファレンス以外は時間的に融通がききますので、自分のペースで仕事ができ、とても助かります。少し遅い時間帯のカンファレンスなど、参加できないこともありますが、ご配慮いただき、できることを積極的に頑張るようにしています。どの科でも同じと思いますが、家庭が仕事への活力に、仕事が家庭生活の活力に、自分の中でwin-winの関係でいられるよう心がけています。